大切にしている革のバッグが、クローゼットで眠っている間にカビで白くなってしまうことは、非常に残念なことです。
しかし、皆さんが考えているよりも、自宅で革製品のカビを簡単に取り除くことが可能です!
必要なのは革専用の洗剤のみ。
適切な手順で洗うことにより、不快な汚れやニオイを効果的に除去できます。
また、革バッグの洗濯は「エマール」のような「おしゃれ着」に使う洗剤を代用として使用することも可能です。
ただし、水だけでの洗浄は革を硬くしてしまい、カビや臭いの問題を解決できないばかりか、状態を悪化させる恐れがあります。
水洗いは避けるべきです。
この記事では、洗剤を使用した革製バッグの洗浄方法と、日常的なお手入れのポイントを紹介しています。
さらに、水洗いのみでのケアが原因で問題が生じた場合の対処法についても詳しく解説しています。
ぜひこの情報を役立てて、長く愛用するバッグを守ってください。
革製バッグのカビ対策:自宅で簡単に行う洗浄方法
愛用する革製バッグに、気が付いたらカビが生じてしまうことはありませんか?
この記事ではそんな悩みを解決する、家庭で簡単にできる革バッグのカビ除去方法をご紹介します。
使用するのは「おしゃれ着用洗剤」と「革用洗剤」の二つのアプローチです。
革バッグの洗濯にエマールを使う方法
革製品のカビ除去には専用の洗剤が一般的ですが、おしゃれ着用洗剤「エマール」でも可能です。
ここでは革バッグの洗濯でエマールを使ったやり方の手順を解説します。後述する、革専用洗剤と同様の手順で進めていきます。
・色落ち確認:最初に、ウェットティッシュや湿らせたタオルでバッグの隠れた部分を軽くこすって色落ちするかどうかを確認します。
水洗い
洗剤を使用する前に、浴槽や洗面所に水を溜めてバッグを軽く揉みながら汚れを落とします。
この時、多くの汚れや色素が出ることがありますので、その都度水を交換してください。
・エマールの準備:洗面所や浴槽に新たに水をため、エマールをキャップの4分の1程度加えます。
多すぎると泡立ちが強くなり、すすぎに時間がかかるため注意が必要です。
・エマール水に浸す:準備したエマール水にバッグを浸し、約10分間そのままにします。
・スポンジで洗う:食器用スポンジを使用して、バッグの内側やポケットなどの細部も丁寧に洗います。
革部分は力を入れず、優しくカビを落とすようにしてください。
・すすぎ:エマールが残らないように、泡が出なくなるまでしっかりとバッグを水ですすぎます。
・乾燥:水分をタオルで拭き取り、バッグの形を整えながら内部に新聞紙やタオルを敷き詰めて自然乾燥させます。扇風機を使用すると、乾燥が早まります。
・保湿クリームで仕上げ:革専用のクリーム、またはニベアなどの代用品を使って保湿します。乾燥中に定期的にクリームを塗ることで、仕上がりがより美しくなります。
以上がエマールを使用した革バッグのカビ取り方法です。
家庭にある洗剤を利用することで、手軽にカビ対策が可能ですが、最良の結果を求める場合は専用の製品を選ぶことをお勧めします。
※後述する、革用の洗剤を使うか、プロに任せる方法を私はおすすめします。
革製品用洗剤を使って革バッグを洗濯する
次に取り上げるのは「革製品用洗濯洗剤・革るん」という専用の洗剤を使った方法です。
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このセットは洗剤だけでなく、柔軟剤もセットになっており、別々に購入する手間が省けます。
この洗剤セットを使用すれば、カビの臭いを取り除きつつ、革の質感も保ちながら綺麗にすることができます。
以下、具体的な手順を説明していきます。
・色落ちテスト:最初に、ウェットティッシュや湿ったタオルでバッグの目立たない部分を軽くこすり、色落ちがないかを確認します。
・洗剤の準備:次に、計量カップを使用して洗剤を水に適量混ぜます。
・洗浄:洗剤が入った水にスポンジを浸し、バッグ全体を優しくこすり洗いします。
・すすぎ:洗剤が残らないようにバッグをしっかり水ですすぎます。
・柔軟剤の使用:洗剤をすすいだ後、柔軟剤を水に混ぜてバッグを数分間浸します。
・最終すすぎ:柔軟剤が残らないよう、再度バッグを水ですすぎます。
・水分の拭取:タオルでバッグの水分を丁寧に拭き取ります。内部もしっかり乾燥させます。
・仕上げクリームの塗布:最後に、革専用のクリーム、またはニベアなどの代用品を革の表面に均一に塗ります。
・乾燥:バッグを形が崩れないように整え、新聞紙やバスタオルを内部に敷き、自然乾燥させます。扇風機を使用すると、乾燥が早く進みます。
以上が革製バッグを自宅で綺麗にする手順です。
市販のクリーニングサービスと比較すると、費用も時間も大幅に節約できる上、手間もかからずに実行可能です。
この方法を試してみれば、革バッグを新品のように保つことができ、カビや不快な臭いも解消できるでしょう。
長く愛用する革製バッグに、新たな生命を吹き込んでみてください。
水だけで革製品を洗うと起こりうる問題点とその対策
革製品を水だけで洗うと、様々な問題が生じる可能性があります。
特に革専用洗剤やエマールなどの適切な洗剤を使用せず、単に水で洗った場合には注意が必要です。
革が硬くなる問題
水だけで洗うと、革が非常に硬くなることがあります。硬くなった革は非常に脆く、使用感が悪化します。
さらに、カビが落ちにくく、臭いが残りやすくなります。熱水を使用した場合、縮小するリスクも高まります。
硬くなった革の対処法
市販されている革用クリームを用いるか、手軽な代用品としてニベアを使う方法もあります。
クリームを柔らかい布に取り、バッグ全体に薄く塗り、柔らかくすることができます。塗布後は、乾拭きをして余分なクリームを取り除きます。
カビや臭いが残る問題
カビやその臭いが水洗いでは取り除けなかった場合、専用洗剤を使用して再洗浄を行うことが推奨されます。
自宅での対応に不安がある場合は、プロのクリーニングサービスに相談するのが最も安全です。
革が縮んでしまった場合
一度縮んでしまった革製品は、自宅で元に戻すことは非常に困難です。
このような場合は、クリーニング専門店に相談し、専門的な処理を依頼することが望ましいです。
特に熱水で洗うと縮みやすいので、熱水での洗浄は避けるべきです。
以上、水だけで革製品を洗った場合の問題点とその対策を解説しました。
革製品はデリケートであり、適切なケアが必要です。
洗浄方法を間違えると、修復が困難なダメージを与えることがあるため、正しい方法でのお手入れを心がけましょう。
誤って不適切な洗剤で革製品を洗ってしまった際の対応策
間違えて洗ってしまった場合は、まずは革製品から洗剤を完全に除去するため、慎重に水拭きを行います。
その後、以前説明したように革用クリームを適用して保湿することで、革の状態を多少改善することが期待できます。
革バッグのカビ予防と日常のお手入れ方法
革バッグを水洗いせずに保つためには、日常のメンテナンスが非常に重要です。
定期的なお手入れによってカビを予防し、バッグを長く使うことが可能です。
●乾拭きの実施
革バッグは水濡れや湿気によってカビが生じやすいので、雨の日の帰宅後や湿気の多い日には必ず乾拭きをしましょう。
●ブラッシング
ブラッシングによってバッグの表面のホコリや汚れを取り除きます。
完全に汚れを取り除くために、固く絞ったタオルで優しくこすってください。その後、革用クリームを軽く塗布して保湿しましょう。
ただし、クリームの使用は月に一度が目安です。多用すると逆にカビの原因となることもあります。
●湿気対策
クローゼットなどの収納場所が湿気を帯びやすい場合、革製品のカビが発生しやすくなります。
使わないときは、収納前にアルコールで拭いたり、半日ほど天日で干してから収納すると良いでしょう。
また、クローゼットの定期的な換気も湿気を避けるために効果的です。可能ならば、一週間に一度は換気を心がけてください。
これらの方法を実行することで、革製品を長く清潔で美しい状態に保つことができます。
カビや汚れによる損傷を未然に防ぐためにも、日々のお手入れを怠らないよう注意しましょう。
まとめ
この記事では、革バッグのカビ取りとその水洗い可能性について探求しました。
革製品専用の洗剤を活用すれば、専門のクリーニングサービスに頼ることなく、自宅で簡単に水洗いが実行できることをお伝えしました。
さらに、一般的なファッション衣類用洗剤「エマール」を使用する方法もご紹介しましたが、これは革専用ではないため使用時には注意が必要です。
また、革バッグを長持ちさせるためには、日常のケアが非常に重要です。
定期的な手入れが面倒に思えるかもしれませんが、積極的に行うことでバッグの品質を保ち、経年変化を楽しむことができます。
カビの発生や洗浄ミスによるダメージを避けるためにも、日々のバッグケアを怠らないようにしましょう。
バッグが経年により味わいを増していく様子を感じ取ることができれば、その価値はさらに高まるはずです。