冬の季節、石油ストーブは多くの家庭で暖を取るために使われています。しかしながら、不注意でプラスチック製品がストーブに接触し溶けてしまう事故は少なくありません。
また、電子レンジで温めすぎてプラスチックが付いてしまうということもあるでしょう。
この記事では溶けたプラスチックの取り方を解説していきます。
焦らず、しっかりと対処していきましょう。
溶けたプラスチックの取り方!
溶けたプラスチックの取り方いくつかありますが、専門の溶剤を使わずとも、家庭にあるもので効果的に取り除くことが可能です。
ここでは、その具体的な手法を紹介します。
①お湯を使って柔らかくして削り取る方法
これを利用して、以下のようにして取り除くことができます。
【必要なもの】
・ゴム手袋
・沸騰したお湯
・耐熱性のボウルや洗面器
・タオル
・スクレイパー
・中性洗剤
【手順】
最初にお湯を沸騰させ、耐熱性のボウルか洗面器に入れます。
やけど防止のためにゴム手袋を着用します。
お湯に浸したタオルを溶けたプラスチックが付いている部分に当て、少し時間を置きます。
タオルでプラスチックが柔らかくなったことを確認したら、スクレイパーで慎重に削り取ります。
最後に中性洗剤が付いたスポンジで優しく磨き、ぬるま湯に浸した布で拭き取ります。
プラスチックが十分に柔らかくならない場合は、さらに熱したスプーンや小型のナイフを用いて加熱し、柔らかくする方法も試してみてください。
②冷却してから削り取る方法
【必要なもの】
・氷
・ビニール袋
・タオル
・スクレイパー(定規やプラスチック製のドライバーでも可)
【手順】
溶けたプラスチックの部分にタオルを当て、その上からビニール袋に入れた氷を置いて冷やします。
十分に冷えたことを確認したら、スクレイパーを使って慎重に削り取ります。スクレイパーをプラスチックの根元に差し込み、上方向に持ち上げるようにして剥がします。
プラスチックが割れた場合は、反対側から同様の方法でスクレイパーを差し込んで剥がすと、より綺麗に取り除けます。
③重曹を使った溶けたプラスチックの取り方
重曹の自然な研磨作用により、頑固な汚れも落とすことが可能です。
以下に、重曹ペーストの作り方と使用方法を説明します。
【必要なもの】
・ぬるま湯(約40℃)
・重曹
・小さなボウル
・スポンジや歯ブラシ
【手順】
ボウルにぬるま湯を入れ、重曹を1:2の割合で加えてよく混ぜ合わせます。
できたペーストをスポンジや歯ブラシに取り、溶けたプラスチックが付着している部分を優しく擦ります。
汚れが完全に落ちるまで、この作業を繰り返します。
全てのプラスチックが除去できたら、水で湿らせた布で表面を拭き上げて完了です。
作業中、ストーブやレンジにに傷がつかないように、あまり強く擦りすぎないことが重要です。適度に力を加減しながら、傷や塗装剥がれを防いでください。
④プラスチック専用溶剤を使用する方法
この溶剤は、ホームセンターや塗料店で入手可能です。溶剤を使用する際は、以下の手順に従って慎重に行ってください。
【必要なもの】
・ゴム手袋
・プラスチック専用溶剤
・ガーゼまたは布
・スポンジ
・中性洗剤
【手順】
作業を始める前に、手袋を着用します。小皿にプラスチック専用の溶剤を少量入れ、ガーゼや布に浸します。
溶剤が浸ったガーゼや布を使い、汚れた部分に塗布し、プラスチックを溶かします。
プラスチックが溶けたら、ティッシュやタオルで拭き取ります。
最後に、中性洗剤が付いたスポンジで磨き、ぬるま湯で濡らした布で表面をきれいに拭き取って完了です。
プラスチック専用溶剤を使用した後は、中性洗剤でしっかりと洗い流すことを忘れないでください。
プラスチック汚れ除去時に気を付けること
電子レンジはともかく、石油ストーブから溶けたプラスチックを除去する際には、いくつかの重要な安全対策を講じる必要があります。
ここで紹介するのは、作業を安全に行うためのポイントです。
●ストーブが完全に冷えてから始める
石油ストーブが熱いうちに作業を行うと、やけどの危険性があります。必ずストーブが冷めてから作業を開始してください。
●十分な換気を心掛ける
プラスチックが熱で溶けた際は、煙や臭いが発生することがあります。これらを吸い込むと健康に悪影響を与える場合があるため、作業中は窓を開けて十分に換気してください。
●金属製のツールは使用しない
金属製のヘラやドライバーを使うと、ストーブの表面を傷つけたり、塗装を剥がしてしまうことがあります。
このため、塗装剥がれから錆びるリスクが生じます。プラスチック専用の柔らかいスクレイパーを使用することをお勧めします。
●体調不良時は速やかに医師の診断を
煙や臭いによって体調を崩す可能性があります。不快感や異常を感じたら、すぐに作業を中断し、医師の診察を受けてください。
溶けたプラスチックと有害物質のリスク
多くの人々が心配するのは、溶けたプラスチックから有害物質が発生することです。
特にダイオキシンのような発がん性物質が心配されますが、現代のプラスチック製品は一般的に安全性が高く設計されており、石油ストーブでの使用時に害を及ぼすことは少ないです。
しかし、プラスチックの種類によってはアレルギーや花粉症の原因となる可能性があるため、溶けた際は速やかに除去することが推奨されます。
また、不快な臭いが原因で体調を崩すこともあるため、発生した場合は利用を止めて対処することが大切です。
溶けたプラスチックの取り方:まとめ
ここでの要点は、安全かつ効果的にプラスチック汚れを取り除くための方法です。
・汚れは早めに除去
溶けたプラスチックが発する臭いで体調を崩すことがあるため、速やかに汚れを除去することが重要です。
・温めて柔らかくしてから除去
お湯に浸したタオルなどを使用してプラスチックを温め、柔らかくした後にスクレイパーで除去する方法が有効です。
・冷やして固めてから除去
別の方法として、溶けたプラスチックを氷で冷やして固め、その後除去することもできます。
・重曹で磨く
汚れが落ちにくい場合は、重曹を使用して磨くと良い効果が得られます。
・プラスチック専用溶剤の使用
通常の方法で汚れが落ちない場合には、プラスチック専用の溶剤を用いると効果的です。