「お守りを他人にあげるのはだめなのでしょうか?」
「お守りをギフトとして送ったら、相手に迷惑がかかるのかな?」
贈る側から見れば問題ないと思うことも、受け取る側にとっては負担に感じる場合があります。
このようなお守りに関する疑問に対し、神職の見解をもとに明快に解説します。
贈り物やおみやげとしてお守りを考慮している方は、この記事が参考になるでしょう!
お守りを他人にあげるのはだめ、なのか?
「お守りを他人に贈ることは適切ではないのか?」と疑問に思ったことはありませんか?
新年の初詣や、旅行で訪れた神社での記念品として、家族や友人、知人にお守りを選んだ経験は、多くの人が持っているでしょう。
しかし、よく言われるのが、「自分で購入したお守りでなければ、その効果は期待できない」という話です。贈る側の気持ちとしては、効果がないなら贈る意味も失われますよね。
この件について、親戚に神主さんがいる友人を通じて実情を尋ねてみました。
彼からの答えは、
「他人から贈られたお守りでも、その効能を享受することは可能」
というものでした。
特に、外出が困難な人がいる場合、病気の治療がうまくいくよう、または妊娠中の女性が安産を迎えられるよう、家族や他人が代わりに神社でお守りを受け取ることは全く問題ないと言われています。
厄払いや縁結び、試験合格の祈願など、代理でお守りを受ける人も少なくないそうです。
ただし、神主によれば重要なのは、
「お守りを受け取る人がどのように感じるか」
という点です。
困っている時にお守りをプレゼントするという行為は一般的ですが、実際に受け取る人がそれを喜ぶかどうかはまた別の問題です。
だめか、だめじゃないかではなく
それでは、お守りをプレゼントする際の注意点について、詳しく解説していきます。
お守りをギフトとして贈る際、思わぬ迷惑になることも?
お守りを贈る際には、相手にとっての負担を事前に考慮することが肝要です。
贈る側は親切心から行動している場合が多いものの、受け取る側がそのギフトを迷惑と感じることもあります。
例えば、妊婦へのお守り
出産は祝福されるべきイベントですが、お祝いとしてお守りやお札などが贈られることが一般的です。
これらを受け取る妊婦にとっては、感謝する一方で、重荷に感じることも少なくありません。
複数のお守りを持つことにより、かえって不安を感じることがあるのです。
受験生や縁結びのお守りについて
受験生への合格祈願お守りや、恋人がいない人への縁結びお守りを贈る行為も、相手に不快感を与えることがあります。
これらのお守りは、受け取る人によっては余計なプレッシャーとなることもあるため、贈る際には注意が必要です。
多くの人が心配なく受け入れてくれるかもしれませんが、受け取る人の捉え方によっては大きく感じ方が変わる可能性があることを理解しておくべきです。
さらに、相手との関係性に注意することが重要です。
片思いの相手や新しい恋人にお守りを贈ることは、場合によっては相手にとって重たく感じられることがあります。
たとえば、自分に好意を持つ人からお守りを受け取ったとしても、その感情を全く同じようには返せない場合、どう対応すれば良いのか困惑することもあるでしょう。
感謝の気持ちはあるものの、相手の意図と異なる反応を示すことが多いかもしれません。
そのため、お守りを贈る際には、一方的な思いやりではなく、受け取る人の立場を十分に考えることが大切です。
お守りを贈ることが逆に負担になることもある
お守りを贈られた際の対応に困る人は少なくありません。また、お守りは簡単には処分できない特性を持っています。
「せっかくいただいたのに適当に扱うわけにはいかない」
「処分するのもどうかと思う…」
贈る側はお守りを渡した時点で満足するかもしれませんが、受け取る側にとってはその後の対応に困ることがありますし、どう扱っていいかわからず困惑することも少なくありません。
通常、親しい間柄なら、一緒に初詣に行ってお返しするなどの対応ができるかもしれませんが、それが難しい場合もあるでしょう。
お守りを人に贈りたいという心理は、相手を思う気持ちから来ていることでしょう。
その思いから支えになればとお守りを選ぶわけですが、受け取る側には重荷に感じることもあります。
「もしかしたら迷惑に感じるかもしれない…」
このようにお守りの贈り物に躊躇する人は、お参りの際には相手のために祈るだけに留め、お守りではなく実用的で喜ばれる別のプレゼントを選ぶことが無難かもしれません。
お守りは扱いが難しいアイテムです。
人に贈ること自体が悪いわけではありませんが、無理に押し付けることは避け、相手の気持ちを十分に考慮してから贈るようにしましょう。
まとめ
特に、お守りが効果を持つとされる条件や、持ち主に対する期待が伴うため、受け取った人が心地良く感じるとは限りません。
また、贈り物としてのお守りは、簡単に処分できない特性があるため、贈る前には相手の宗教観や個人的な信念を十分に考慮することが重要です。
護符やお守りを選ぶ際は、相手の立場を尊重し、他の選択肢も検討することが望ましいでしょう。