うっかりメールの宛先を入れ忘れてしまった…。
そんなとき、どのように再送すれば相手に失礼がないのか迷う方も多いのではないでしょうか。
ミスのあとの対応ひとつで、印象は大きく変わります。
この記事では、宛先漏れの謝罪と再送を丁寧に伝えるメールの書き方や、具体的な文例を交えて解説します。
相手に誠意が伝わり、信頼を損なわないためのポイントを押さえて、安心して対応できるようになりましょう。
宛先漏れの再送メール|まず知っておきたい基本
宛先漏れにすぐ気づいたときの初動対応
メールの宛先漏れに気づいたら、時間を置かずに再送の対応を行うことが重要です。
対応が遅れると、相手に対する印象が悪くなり、誠意が伝わらなくなる可能性があります。
まず行うべきは、漏れてしまった相手への直接のフォローです。
同じ内容のメールを再送するとともに、件名や冒頭に
- 「宛先漏れによる再送であること」
- 「申し訳ないという気持ち」
が伝わるように記載しましょう。
例として、「先ほどのメールに宛先の記載漏れがありました。改めて再送させていただきます。大変申し訳ございません」といった文面が挙げられます。
加えて、最初のメールの宛先に含まれていた他の関係者に対しても
- 「念のため再送させていただきます」
- 「再送のため重複でのご連絡となりますこと、ご容赦ください」
などの一文を添えて送ると、配慮が行き届いた印象を与えることができます。
社外の相手に対しては、社内以上に丁寧で正確な対応が求められます。
相手が取引先や顧客である場合、文面のトーンにも注意を払い、ビジネス上の信頼を損なわないようにしましょう。
再送メールが必要になる主なケース
再送メールが必要になるのは、次のようなケースが多く見られます。
- To欄に入れるべきメインの宛先を入力し忘れて送信してしまった場合
- CCまたはBCC欄に含めるべき関係者への共有を失念した場合
- アドレスの記入ミス(スペルミス・ドメイン間違いなど)により送信エラーになった場合
- メールが迷惑メールフォルダに分類されていたことが後で判明した場合
- 宛先のアカウントが一時的に無効だったが復旧した後に再送が必要になった場合
いずれのケースにおいても、相手への謝罪と説明を忘れずに、スムーズな再送対応を行うことが、ビジネスマナーとして大切です。
特に、謝罪とともに「今後同様のことがないよう、チェック体制を強化いたします」といった一言を加えると、再発防止の姿勢が伝わり、信頼維持にもつながります。
宛先漏れ再送メールの正しい書き方とマナー
件名・宛名・本文の基本構成
再送メールでは、件名・宛名・本文のすべてにおいて「丁寧さ」と「再送であることの明示」が重要になります。
まず件名には、「【再送】」「【お詫びと再送】」「【訂正あり】再送のご連絡」などの文言を含め、ひと目で再送であるとわかるようにしましょう。
たとえば、以下のようなバリエーションが考えられます。
- 【再送】〇〇についてのご案内
- 【お詫びと再送】〇〇に関するご連絡
- 【訂正】〇月〇日開催の会議案内
次に宛名ですが、社内向けであれば「〇〇さん」「各位」などでも問題ありません。
一方で、社外向けでは正式な敬称を必ず使用し、「株式会社〇〇 御中」「〇〇様」などの表現を心がけましょう。
- 宛先漏れや誤送信の事実とその謝罪(最初に必ず)
- 本来送るべき内容の要点(場合によっては本文をすべて再掲)
- 再発防止の意思や今後の対応姿勢
再送メールの本文では、特に1と3が信頼維持に大きく関わります。
単なる再送ではなく、「なぜ送られなかったか」と「今後どうするか」を明示することで、相手の不安を最小限にできます。
誤解や不信感を防ぐ謝罪表現
謝罪文では、「失礼いたしました」「申し訳ございませんでした」「大変ご迷惑をおかけいたしました」など、ビジネスに適した丁寧な表現を使いましょう。
特に再送メールの場合、相手が受信していなかったことに気づいていないケースもあるため、まずは漏れていたことを簡潔に説明し、それに対する謝罪を添えます。
例
- 「本来ご案内すべきところ、私の不手際によりお届けできておりませんでした」
- 「〇〇様を宛先に含めるべきところ、設定漏れがございました。深くお詫び申し上げます」
また、「再送にて失礼いたします」「重複してのご連絡となりましたら恐れ入りますが、ご了承いただけますと幸いです」といった配慮の一言を加えると、読み手の印象がやわらぎます。
謝罪と同時に、冷静で丁寧な対応を心がけることが、結果として信頼の回復や関係性の維持につながります。
宛先漏れを謝罪する再送メールの例文集
社内宛の例文
①件名:【再送】会議資料のご案内
お疲れ様です。
先ほどお送りしたメールにて、宛先漏れがございました。
本来〇〇課長にもご案内すべきところ、私の不注意により送信できておりませんでした。
以下に資料を再送いたします。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
今後このようなことがないよう注意いたします。
②件名:【再送】月次報告書の共有について
各位
先ほど送信した月次報告書のメールにおいて、一部宛先の記載漏れがございました。
対象者には本メールにて再度送付いたします。
重複して受信された方にはお手数をおかけいたしますが、ご了承くださいますようお願いいたします。
再発防止に努めてまいります。
③件名:【再送】来週の打ち合わせ日程について
〇〇さん
先ほどの打ち合わせ日程に関するメールにて、同席予定の△△さんを宛先に含めるのを失念しておりました。
本メールにて再送いたします。
ご確認のほどよろしくお願いいたします。
社外宛の例文
①件名:【お詫びと再送】〇〇のご案内について
株式会社〇〇 △△様
いつもお世話になっております。
先ほどご案内いたしましたメールにおいて、宛先漏れがございました。
本来、貴社〇〇部の□□様にもお送りすべきところ、私の確認不足により漏れておりました。
お詫びのうえ、再送させていただきます。
大変失礼いたしました。
今後は確認を徹底し、再発防止に努めてまいります。
②件名:【再送のご連絡】企画書のご案内
〇〇株式会社 営業部 △△様
平素より大変お世話になっております。
本日午前中に送付した企画書につきまして、関係者様への宛先記載が漏れていたことが判明いたしました。
ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
再送にてご案内申し上げますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
③件名:【お詫び】お見積書の再送について
〇〇商事株式会社 調達ご担当者様
お世話になっております。
先日送付したお見積書のご案内におきまして、貴社ご担当者様への宛先が抜けておりました。
大変失礼いたしました。
改めて本メールにて資料を添付のうえ、送付させていただきます。
今後は再発防止に努めてまいります。
CC漏れ・BCC漏れの場合の例文
①件名:【再送】資料共有の件
関係者各位
お疲れ様です。
先ほどのメールにおいて、CCにて共有すべき相手を入れ忘れておりましたため、再送いたします。
内容に変更はございませんが、念のため改めてお送りします。
ご迷惑をおかけし申し訳ございません。
今後このようなことがないよう留意いたします。
②件名:【再送】進捗報告に関する共有
各位
先ほどお送りした進捗報告メールにて、BCCにて共有予定だった一部関係者が含まれておりませんでした。
内容に変わりはございませんが、改めてBCCにて再送させていただきます。
何卒ご了承のほどお願いいたします。
③件名:【BCC再送】営業資料の送付について
お世話になっております。
先ほどお送りした営業資料に関して、BCCに入れるべき方々の設定が漏れておりました。
再発防止を徹底してまいりますので、本メールにて改めて共有させていただきます。
ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。
宛先漏れを防ぐために気をつけたいこと
送信前チェックの習慣化
メール送信時のミスは、確認不足が主な原因となることが多いため、送信前のチェックをルーティン化することが大切です。
特に宛先漏れに関しては、以下のような項目を丁寧に確認することで、ヒューマンエラーを未然に防ぐことができます。
- 宛先欄(To・CC・BCC)の最終確認:必要な相手がすべて含まれているか、部署や肩書のミスがないかも確認する
- 添付ファイルの有無と内容:添付忘れや間違ったファイルを防ぐため、開いて中身を確認するクセをつける
- 本文と件名の整合性:件名と本文に食い違いがないか、一目で内容が伝わるか確認する
- 誤解を招く表現の有無:曖昧な言い回しや敬語の使い方に問題がないかチェックする
- 送信タイミング:時間帯によっては受信者に不安を与えることもあるため、配慮が必要
こうした確認項目を一覧化して、日常的にチェックすることが、安定した業務運営にもつながります。
特に複数の宛先に送る場合や、重要な相手とのやり取りでは、2名以上でダブルチェックを行う体制が効果的です。
まとめ|宛先漏れの再送メール対応は“早さ”と“誠意”が鍵
チェックポイント | 内容の要点 |
---|---|
宛先ミスの種類 | To、CC、BCCそれぞれのミスに対応した再送例文を用意しておく |
謝罪表現 | 「申し訳ございません」「お詫びして再送いたします」など誠意ある言葉選び |
再送メールの工夫 | 件名に【再送】や【お詫び】を入れて、一目で再送とわかるようにする |
再発防止の姿勢 | 「今後このようなことがないよう注意いたします」などの一言が信頼維持に有効 |
本記事で紹介した「宛先漏れ 再送 例文」を参考に、相手への配慮が伝わるメールを作成し、ビジネスマナーとしての信頼をしっかり守りましょう。